インドカディ、インド雑貨の専門店 manishanisha(マニーシャニーシャ) は、現在準備中です。

2019/07/19 16:37


刺繍、織物含む、各国の伝統的なテキスタイルに目がない私ですが、もちろん日本の工芸品からも
目が離せません。

そんな中で、私が一番心を引かれ、そして自らも作り始め、今に至るのが”こぎん刺し”
最初は売られている商品を買っていたのですが、決して安いものではないので、いつも小物くらい
しか買えませんでした。
そこで、いつもの”やってみよう根性”が目覚め、こぎん刺しキットから始め、その後は基本的刺し方と
図案が載った本を買い、ただひたすら自己流で続けてきました。こぎん刺しの基本の、
’濃紺の麻の生地に白い糸の刺繍” も渋くて好きなのですが、”カラフル”好きな私が刺すと、
派手なものになります・・・。

長く海外生活をする場合は、必ず裁縫道具とこぎん刺し用の糸を日本から持っていく私。
もちろん今回も持ってきてあります。(しかも糸巻き付き・・・)こぎん刺し用の生地は大体どこでも
手に入るので、とりあえず、糸と針が一番大事。
インドでも、麻やリネンは高級ファブリックの部類に入りますが、日本の金額に比べると、まだ手が
出しやすい値段な上に品質も良いので、こぎん欲が刺激されます。
2年間に大物から小物、いろいろと作りました。
インドの高級リネンで、ショール作りました。まだまだ未熟者なので、緻密なデザインの部分は、
寄りが出てしまいますが、遠目で見る分には見栄えはよく出来ました。

くるみボタンと、インドの美しいカウベルをぶら下げる用に、飾りとなるものを作成。
オーガニックファームを営む友達にプレゼント。


私の定番、胡桃の殻を使った針刺し。殻ごとの胡桃を手に入れるたび、いつも殻をこのために
大事にとっておきます。

しかし、昔は普通に生活に使われてきたものも、今では”職人”が作る”伝統工芸品”となり、普段
使いができない値がつく物と化してしまったのが、残念ですが、全てが機械化、効率化されて
しまった世の中、そうでもしないと”本来のものづくり”のあり方を守っていくのが難しくなって
きているのでしょう。”時間と手間”がかかる事を嫌がる人が多い時代ですが、昔は綿から糸を作り、
巻き上げ、そして織って布に仕立て、刺繍をするにも、またその糸は手で作られて・・・
というのが当たり前だったのに、今では生地屋さんに行って生地をや糸を買い、ただはさみと針が
あれば、縫い物や刺繍が簡単に出来るようになったありがたさを、私たちは忘れてはいけないと思います。