インドカディ、インド雑貨の専門店 manishanisha(マニーシャニーシャ) は、現在準備中です。

2020/01/16 16:05



”カディ” については何度も書いていますが、ここで改めて、”カディ”とは何か、
市販の布地との違いを説明したいと思います。

日本ではあまりまだその存在と価値が知られていない、イギリスの植民地時代に
インドで生まれた、「カディ」。
イギリスの機械織り綿布に対する抵抗として、ガンジーがインド各地を歩き回り、
手紡ぎ・手織り布の生産によるインド人の自立を国民に呼びかけたことで、インド
中に普及したといわれています。


(生綿を糸に紡ぐ前の段階*カディの展示会にて)

(見学に行った、インドのマディヤ・プラデーシュ州の、手織り物の名産地として
 知られるマヘシュワールにある慈善信託団体の一つで、地元の女性達を中心に
 カディ製品を作っている”WomenWeave”にて)
 
生綿を糸に紡ぎ、織りに入るまでの工程だけでも、大変な時間を要します。


使う道具の名前は違えど、昔はどの国でも全て手作業で布が仕立てられていたはずですが、
インドとその近隣諸国、パキスタンやバングラデッシュで古くから使われている、
”チャルカ”(manishanishaのロゴに使っています。)と呼ばれる巻き機で横糸を紡ぐのが
”カディ”の特徴です。



インドでは、カディと近い存在で”ハンドルーム”と呼ばれる生地があります。
糸を紡ぐところから織り上げるまでの全ての工程が人の手によって行われるカディに対し、
ハンドルームとは、紡績機によって紡がれた糸を使用して、手で織られた布を意味します。


(丁寧に数十センチごとに手作業で整えられます。)

チャルカで紡がれた糸は、「S」字方向にねじれがあり、通常の締め付ける方向に糸を撚ると、
糸にはより撚りがかかり、(紡績機で紡がれた糸は、「Z」字の方向に反対の撚りを
持っています。)紡績機で作られた糸の撚りよりも小さく、ねじれが少ないため、吸収特性が
高くなります。

カディには、不均衡ではあるものの、その「糸むら」があるが故風を通しやすく、吸収性、
速乾性に優れ、夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。

”インドのサリー” と言えば、シルクを思い浮かべる方も多いと思いますが、カディ・コットンの
サリーも多く作られています。
(カディはコットンが主流ですが、シルク、リネン、ウールもあります。)


インドでは市販のカディ製品に、政府認証の証拠とし、”KVIC” の文字がつけられます。


(カルカッタのカディ専門店で買ったサリー。薄手で軽く、かなり着心地が良い。)

カディの良さは、実際に使用していただかないとわからないかもしれませんが、
一度使い始めると機械で作られた生地との違いが肌で感じていただけると思います。
服を着ていながら、肌が呼吸している感じです!

そして、それがオーガニックとなると、気持ちの良さがさらに違うのです。
(カディにも一般の生地同様、オーガニックか否かがあります。)

manishanishaのオリジナル、”オーガニックカディ・コットンー多目的タオル”は、
オリジナルのデザイン(私が考案して、作ってもらっています。)と、より通気性を
持たせた織り方で、グジャラート州の地方の村で職人さんたちに作ってもらっています。

オーガニックコットンなのはもちろん、使われている色も全て自然染めです。
タオルとしてはもちろん、ショールとして肩や首に巻いていただいたり、赤ちゃんの
おくるみ、夏がけ、ひざ掛け等、多目的に使っていただけます。肌の弱い方、疾患を
お持ちの方にも安心して使っていただけます。

新作のブロックプリントのエコバックも、オーガニックカディ・コットン&自然染めです。

オーガニックカディのバスローブやベッドシーツ*(応相談)等の製品は、受注してから現地に
発注、製作となるため、時間をいただきますが、今後も赤ちゃん用製品含め、少しずつご紹介
できるカディ・アイテムを増やしていけたらいいな、と思っています。

インドならではの伝統工芸品の維持と普及、インド国民の生活向上にも繋がりますので、
商品のご愛用を通してお力添えをしていていただけると幸いです☆